■ 夜間係留の花火撮影

2008年11月3日メールはこのアドレスへお願いします

ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン(夜間係留)の花火の撮影にはずっと取り組んでいるのだが思うような写真は撮れていない。

花火が打ち上げられるのは夜間係留の終わりである。夜間係留はDJによるアナウンスとバンド演奏により進行される。18:30 から始まった夜間係留の終わり(例年 19:10 頃だが天候次第では(雨が降りそう・風が強くなってきた)早めに切り上げられてしまうこともある)になるとスポンサーやバンドメンバーの紹介のあと「それでは最後の一斉点火です。3・2・1・バーナーズオン。3・2・1・バーナーズオン。3・2・1・バーナーズオン。」のときに花火が打ち上げられる。以前は一回だったと思うが2008年は三回ほど一斉点火された。それでもシャッターチャンスは限られている。

撮影で難しいのは絞り(F値)とシャッタースピードだ。良い撮影をするには適正な光量となるように(=露出が適正になるように)絞りとシャッタースピードを調節しなければならない。光量が多すぎると真っ白な写真となってしまうし(露出オーバー),少ないと真っ黒な写真になってしまう(露出アンダー=露出不足)。そこでカメラに入ってくる光の量を調節する絞り(F値)を使う。F11 だと直径数ミリほどの大きさの穴からしか光が入らないので暗い写真になってしまい,F2.0だと直径数センチほどの大きさの穴から光が入るので明るい写真になる。いっぽうシャッタースピードは 1/250 秒のときは一瞬しかシャッターが開いていないので光の量は少なくなり,シャッタースピード2秒のときは多くの光が入ってくる。撮りたい写真に合わせて絞りとシャッタースピードを決めて撮影に臨むことになる。


花火を撮るにはシャッターを数秒開けたままにすることになるので三脚は必須である。こうすると光のスジがきれいに撮影できる。シャッタースピードが速いと光のスジが短くなるので良い写真とはならない。しかし花火の種類によって火花が飛び散るスピードは全く違うのでシャッタースピードを何秒に設定するのかは経験と勘がものを言う。一眼レフカメラの場合はシャッターボタンを押している間だけシャッターが開いたままとなる「バルブ」に設定しておき,花火の具合を見ながらシャッターを開けたり閉めたりして調整するのが普通である。それに伴い適切な光量となるように絞りで調節することになる。撮影距離(ピント)は「無限大∞」に設定する。ホワイトバランスは花火撮影に適した設定に変更する。ISO感度を上げると暗いところでも撮影出来るがノイズが発生してざらついた感じとなるので ISO-AUTO か ISO-80 程度が良いのではないかと思う。とは書いたものの実際には試行錯誤の連続なので大半は失敗写真で,満足のいく写真はほとんど撮れないのが実情だと思う。コンパクトデジカメの場合は撮影シーン設定で「花火」があると思うのでそれに設定すれば良い。

※ 次の花火写真はバルーンフェスタのものではありません。

光のスジが短い花火写真

光のスジが短い花火写真(露出2.61秒)
光のスジが長い花火写真

光のスジが長い花火写真(露出5.45秒)
露出不足

露出不足。かすかに花火が写っているのが分かりますか?
露出オーバー

露出オーバー


夜間のバルーンの撮影では適切なシャッタースピードが花火の場合とは違ってくる。数秒だと露出オーバー気味になってしまう。

適切な露出の夜間バルーン撮影

適切な露出の夜間バルーン撮影,F2.0,0.62秒,ISO-AUTO(ISO-80)
露出オーバー気味の夜間バルーン撮影

露出オーバー気味の夜間バルーン撮影,F2.0,2秒,ISO-AUTO(ISO-80)。絞りを絞って(F3.6などにして)カメラに入る光の量を抑えればシャッタースピード2秒でもきれいに撮影することは可能です。


そのため「花火」と「バルーン」を同時に撮影するにはいろいろな矛盾が生じる。つまり花火をきれいに撮るにはシャッタースピードは数秒ほしいが,それではバルーンは露出オーバーになってしまう。またバルーンはいつバーナーを焚くか分からないので,花火とバルーン両方を適切な露出で撮るのは極めて困難なのだ。また花火は夜間係留の最後の一斉バーナーオンで行われる。だから花火が次々と打ち上げられるときにはバーナーを焚くバルーンはまばらになってしまうのでなかなか思い通りの写真は撮れない。また花火の打ち上がる高さはまちまちなので花火がバルーンに隠れてしまうことも多い。

バルーン・花火共に露出オーバー,花火の高さが低い,F2.0,2.5秒,ISO-AUTO(ISO-80)

花火は露出オーバー,バルーンは露出不足気味,花火の高さが低い,F3.2,2.5秒,ISO-AUTO(ISO-80)

花火の高さと露出は適正だが,バルーンは露出不足,F3.6,2.5秒,ISO-AUTO(ISO-80)

F8,3秒,ISO-AUTO(ISO-80)

高く上がる花火を期待したが思ったほど高く上がらなかった。また少し風があったのでバルーンがぶれている,F6.3,3秒,ISO-AUTO(ISO-80)

花火が次々と上がる頃には一斉バーナーオンは終わってしまっているので,バーナーを焚くバルーンがまばらで暗い,F6.3,3秒,ISO-AUTO(ISO-80)

F6.3,3秒,ISO-AUTO(ISO-80)

F4.8,3秒,ISO-AUTO(ISO-80)


デジカメの場合,シャッタースピードを長くすると画面にノイズが現れることがある。ノイズリダクション機能を使うと軽減されることもあるが,CCDの経年劣化による場合はノイズが残ったままとなることもあるようだ。これを調べるためにはレンズキャップをしたまま撮影をする。本来なら黒一色の画像が撮影されるはずだが,所々に白・赤・青などの点が現れないだろうか?。これは故障ではなくてCCDの経年劣化と共にどうしても発生してしまうものらしい。そこでデジカメ内で画像処理をしてノイズを消去するようだ。メーカーによってはカメラを引き取って調整してくれるようだが,オリンパスのカメラの場合「ピクセルマッピング」という機能があるはずだ。ユーザー自身の手でこれを実行するとノイズが現れないようのチェックと調整をしてくれる

長時間露光すると夜空に赤や白の点が出ることがある

けっきょく夜間係留の花火の撮影成功には試行錯誤による経験と運しかないようである。

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