2001年8月8日
漢字は難しい。パソコンを使用していると表示出来ない漢字にぶち当たることがある。単にJISで定義されている文字数が少ないことが原因である場合もあるし,元々漢字が間違っている場合もある。特に人名の場合は誤字がそのまま役所に登録されてしまった場合も多いので,役所で人名を扱うシステムを開発するのは非常な困難を伴う。地方都市の場合は数が少ないために誤字を電算システムで扱うために外字を作成することもあるらしいが,大都市では数が多すぎるために「外字の作成はしない」という方針を取ることもある。聞いた話では登録されている姓名をこの際正しい漢字に訂正するか,それとも誤字のままにしておくか選択出来る。
ただし誤字のままにした場合は役所からの証明書等は誤字の漢字は電算システムでは処理出来ないため,手書きするということである。
しかし最近のWindows環境ではシステムに標準で装備されている「MS 明朝」「MS ゴシック」に,Unicode にしか定義されていない文字が含まれている場合がある。そこで Windows 環境で Unicode 文字を表示する方法について考察をしてみることにする。
ATOK14の場合は「文字パレット(M) Ctrl+F11」を起動すると「Unicode表」のタブがある。
フォント名のところを見て欲しい。「MS 明朝」となっているのが分かるだろう。実は 比較的最新のパソコン環境では Unicode の文字が「MS 明朝」「MS ゴシック」に含まれている。Office 2000 等をインストールするときにも「MS 明朝」「MS ゴシック」はアップグレードされるようである。つまり Windows95+Microsoft Office2000 なら正しく表示されるであろう。
ここで Unicode 文字を入力・表示・印刷するにはソフト側が Unicode 文字に対応していることが必要である。一太郎11 や Word/Excel であれば問題は無いが,それ以外のメジャーでないソフトではほとんどダメである。
さらに一太郎11をインストールした場合「JS平成明朝体W3」というフォントがインストールされる。このファイルは実に12MBもあり Unicode 文字も多数収録されている。上の図と見比べて欲しい。「MS 明朝」では抜けている箇所も「JS平成明朝体W3」ではぎっしりと埋まっているのが分かるだろう。
このフォントを使えば一太郎11で Unicode 文字の表示・印刷が出来る。
IME2002 では「IMEパッド」を使う。
知識があれば,このページのトップのように Internet Explorer で表示させることも可能である。興味のある人はソースを覗いて欲しい。
しかし(現時点では)作成したファイルの互換性には極めて問題がある。使用する場合は各人の責任で使用することを心掛けて欲しい。